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ベリーズ南部視察<第2章> ニムリプニット遺跡
考古学が好きでマヤ遺跡に興味を持たれている方で、すでにグアテマラのティカル遺跡やホンジュラスのコパン遺跡などを巡っている方は、まずベリーズの重要な遺跡のカラコル遺跡やラマナイ遺跡、アルトゥン=ハ遺跡を見て回りたいと思われるとおもいます。しかし、それだけではないのがベリーズのマヤ遺跡。南部には見逃すことができないいくつも点在しています。
南部視察第2章では、その中でも多くの石碑やヒスイ製の装飾品が発見された見ごたえのあるニムリプニット遺跡をご紹介したいと思います。
なお、ベリーズ国内の主要マヤ遺跡の情報についてはこちらも参考にしてください。
ニムリプニット遺跡のデータ
ニムリプニット遺跡は、プンタゴルダへと向かうサウザン・ハイウェイから0.5マイルの距離にあり、非常にアクセスのよい遺跡です。
営業日 :年中無休
営業時間:8:00 ~ 17:00(入場は30分前まで)
入場料 :外国人 10.00 BZD(5USD)
ニムリプニット遺跡について
ニムリプニット遺跡は、ベリーズ南部トレド県にあるマヤ文明古典期(紀元後250年~900年)の遺跡で、おもに5世紀から8世紀にかけて栄えた都市国家です。
「ニムリプニット Nim Li Punit」とは、マヤ語族ケクチ語で「大きな帽子」を意味します。これは、この遺跡の石碑の広場で見つかった14号石碑に描かれていた王に大きな頭飾りが描かれていたことに由来します。この14号石碑は、グアテマラのキリグア遺跡にある石碑Eに次ぐ、世界第2位の高さを誇る巨大なマヤの石碑で、遺跡併設の博物館に展示されています。この遺跡からは他にも合計で26もの石碑が発見されており、非常に見ごたえのある遺跡となっています。
ビジターセンターにある博物館で石碑をゆっくりと見てから、遺跡の東側から中へとアプローチします。まず北側の建造物群(24号以降の建造物)が姿を現します。
アクロポリスと思わしき高台から南側に下っていくと、保存状態の良い球戯場が姿を現します。
ボールコートを越えてさらに南下すると、2つの広場がありそれぞれの周りに建造物や石碑を見ることができます。
また遺跡では、中米ならではのサワーソップ(スペイン語圏では『グアナバナ』と呼ばれる)の木や国花のブラックオーキッドなども目にすることができます。
2015年の発掘調査では、7号建造物の墓と思わしき構造物(5号墓)から大量の陶器と大きなヒスイ製の装飾品が見つかっています。これからも新しい発見が期待できるニムリプニット遺跡をぜひ訪れてみてください。
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